離乳食の基本・離乳食のポイントについて
離乳食の基本
赤ちゃんに乳汁以外の食物を与え、徐々にに母乳・ミルクを離すことを離乳といいます。
離乳食は、赤ちゃんにとって、「噛む」練習をする場であり、美味しさを収得するための味覚の基礎を作るとても大事なもの。
お母さんが与える味が美味しさの基準となるので、お母さんの役割はとても重大です。
ここでは、辻学園栄養専門学校教授、医学博士の広田孝子先生に、離乳食について詳しくお話をお聞きしました。
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離乳食のポイント
赤ちゃんの成長にとって欠かすことのできない離乳食。離乳食は赤ちゃんの味覚を形成していく上でもとても重要です。
お母さんにとって責任重大です。
さて、ここでは離乳食のポイントをみていきましょう。
●離乳食の「これが目的」
離乳食の目的は、母乳だけで十分補えなくなる栄養素を補うことです。
世間には「母乳信仰」といったものがあって、母乳さえ与えていれば安心と思っているお母さんも多いはず。
しかし、赤ちゃんが成長していく上で、母乳だけではビタミン、カルシウムといった栄養素が不足してきます。
離乳食は必ず必要なのです。
●離乳食の「これが大事」
人間は元々雑食。離乳食の時期に、偏りなく色々な食品を食べられる子供にすることが大切です。
お母さんが、偏ったものばかり与えていると、それしか食べなくなる恐れがあります。
つまり好き嫌いをする子供をつくるもとになってしまうのです。
赤ちゃんは消化器が未熟なため、少しずつ食べる量を増やしていきましょう。
個人差があるので、赤ちゃんの様子を見ながら与えていきましょう。
ポイントは
・赤ちゃんの成長ぶり
・喜ぶ顔
・体重増加です。
赤ちゃんが拒否するものを無理強いしてはいけません。
赤ちゃんは味覚が鈍感なので、薄味を心がけましょう。
大人と同じようには味覚を感じていないので、大人の舌で味をみてはいけません。
この時期に濃い味を与えると、濃い味でしか満足できないようになります。
離乳食は「根気よく、焦らず、偏らず、楽しく」食べさせていくという姿勢が大事です。
●離乳食の「これが完了」
・離乳初期:月齢5〜6か月 ドロドロ状
・中期: 7〜8か月 舌で潰せる固さ
・後期: 9〜11か月 歯茎で潰せる固さ
・完了期: 12〜15か月 歯茎で噛める固さ
母乳だけで補えない栄養素を摂取することが離乳食のはじめとすると、色んなものを受け入れられるようになった段階が完了です。
●離乳食の与え方「これがポイント」
・液体ではなくドロドロした食べ物としての離乳食はだいたい5、6か月からが目安で、あまり早くから与え始めてはいけません。
なぜなら、消化吸収力が未熟でアレルゲンを起こす可能性があるからです。
アレルゲンとなりやすい食べ物は、卵白(たんぱく質)、そば、さば、いか、たこ、えび、かに、貝類などが主なものです。
・母乳にはあまり鉄分が含まれていませんから、離乳後期からは鉄分が不足しないように心がけましょう。
・赤ちゃんは体表面積が大きく、皮膚からの水分の蒸発が大きいので、水分のこまめな補給に配慮しましょう。
・離乳後期には栄養バランスもしっかり考えましょう。
・調理用の油や砂糖の目安量はかなり少な目に設定しましょう。